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  • 執筆者の写真FSHDJapan

DUX4-flが活性化する遺伝子以外の領域を新たに発見

更新日:2021年6月29日

東海大学 三橋弘明先生が論文を発表いたしました。

また、先生自らFSHDJapanで公開できるように、わかりやすく要約してくださいました。三橋先生ありがとうございます。

先生は、FSHD研究のためのクラウドファンディングも始められておりますので、ご興味のある方は以下のURLよりご確認ください。


本文


 顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)の患者さんの筋細胞では、DUX4-flと呼ばれるタンパク質が存在しています。このDUX4-flタンパク質は患者の筋肉にのみ存在しており、FSHD症状の原因になっていると考えられています。DUX4-flは転写因子と呼ばれる種類のタンパク質で、細胞の中のゲノムDNAに結合し、特定の遺伝子を活性化させることが知られています。しかし、現在わかっている遺伝子の活性化だけでは、なぜFSHD症状が生じるのか、十分に説明できていませんでした。今回、我々はナノポアロングリードシークエンサーという最新鋭の装置を用いて、ゲノムDNA上のDUX4-flが活性化する部位をくまなく調べました。その結果、DUX4-flによって遺伝子だけではなく、遺伝子以外の領域も多く活性化されることがわかりました。実は、人間のゲノムDNAのうち、遺伝子が占めている割合は多く見積もっても30%程度であり、残りの70%については未解明の部分が多いのです。今回の研究で、DUX4-flがその未解明の領域を活性化していることがわかりました。さらに研究を進めることで、DUX4-flがFSHD症状を引き起こす謎に迫りたいと考えています。


本研究は、東海大学、東京医科歯科大学、京都大学iPS細胞研究所、産業技術総合研究所の共同研究です。また、科学研究費補助金、先進ゲノム支援の支援を受けて行われました。


原著論文名:Nanopore direct RNA sequencing detects DUX4-activated repeats and isoforms in human muscle cells.

論文著者名:三橋里美、中川草、佐々木-本田 充、櫻井英俊、フリス マーティン、三橋弘明

掲載雑誌:Human Molecular Genetics (2021年4月1日掲載)


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