top of page
  • 執筆者の写真FSHDJapan

FSHDの原因となるDUX4タンパク質の機能ドメインの解析

更新日:2020年5月29日

三橋弘明、石丸悟史、本間優希(東海大学)

Jeffrey Boone Miller, Sachiko Homma, Bryant Yu, Mary Lou Beermann(ボストン大学)

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーの患者の筋肉細胞では、DUX4と呼ばれるタンパク質が存在していることがわかっています。このDUX4タンパク質は患者の筋肉にのみ存在しており、筋肉細胞が壊死していく原因になっていると考えられています。しかし、DUX4タンパク質がどのようにはたらいて筋肉細胞を壊死させるのかは、まだ十分にわかっていませんでした。そこで私たちは遺伝子改変技術を用いてさまざまに改変したDUX4タンパク質を作製し、ヒトの培養細胞を使ってその機能を調べました。その結果、DUX4タンパク質がDNAに結合し、遺伝子を活性化することによって細胞を死に至らしめるということがわかりました。さらに私たちはDUX4がDNAに結合するために必要な部分や、遺伝子を活性化するために必要な部分を明らかにしました(このような部分を機能ドメインと呼びます)。したがって、これらの機能ドメインのはたらきを抑えることができれば、病気の治療につながる可能性があると考えています。この研究は東海大学とボストン大学の共同研究としておこなわれました。



原著論文

Mitsuhashi et al.

Functional domains of the FSHD-associated DUX4 protein.

Biology Open 誌 2018年4月26日掲載

URL: http://bio.biologists.org/content/7/4/bio033977.long

閲覧数:194回0件のコメント

最新記事

すべて表示

FSHD 分科会 登録会員の皆様へ 分科会活動への日頃のご理解、ご協力誠にありがとうございます。 さて、ご好評いただいておりますオンライン交流会を2 月26 日(日)に開催いたします。 3 回目となる今回は、我々の病気を研究いただいている先生方に、最新の研究状況や治 験の状況をご説明いただきます。 また、話題のカッコイイ車いす「Whill」の気になる情報や、患者でありながら海外で活 躍している仲間

第2回FSHD生活向上委員会セミナーを無事開催することができました。多くの方にご参加いただけ、大変有意義な時間を過ごすことができました。みなさまありがとうございました。 報告書はありますが、ちょっとした感想を書かせていただきます。 冒頭、立ち上がりの工夫に関する情報シェア、そして、治療薬開発に関する情報シェアも大変有益なものでありました。ここで一同少しでも明るい気持ちになれたのではないかと思います

bottom of page